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おっ、ぺれった

20周年記念公演 『ちょっとノゾいて見てごらん 2008』を昨日観てきました。
今回ブログでも紹介している好田タクトさんがゲスト出演で、呼んでくれたからというのもあるけど、実はこの、≪おっ、ぺれった≫こそ、今の私の育ての親、母校であります。。。


≪おっ、ぺれった≫は、声優田中真弓さん(クリリンとかラピュタとかの声)、演出家永井寛孝さん、音楽家竹田えりさんを軸とした劇団?であります。。。
そうそう、タクトさんと知り合ったのもここだし、フェドー劇場の中村秀利さんと知り合ったのもここ。



それはもう大昔ですが、竹田えりさん(国音大の先輩)から声をかけられて、この劇団?のピアノプレイヤーをやることになりました。。。
(当時、真弓さんたちは、今は無き渋谷ジャンジャンというちょっとコアな小屋(美輪明宏さんやマルセ太郎さんが好んで使っていた)で一本のピアノ生演奏に合わせて歌い踊る、役者の息遣いが聞こえるような小さな小屋でお客さんと一体化する舞台にこだわっていました。)



これが思ったより相当大変だった!!!


役者さんの歌のくずしかたってはんぱじゃない!

まったく正直に感情の赴くまま、体の動くままくずしてくるの。
音楽には音楽的なくずしかったってあって、ずっとそういう世界で生きてきた自分にとって、いったいこの人たちにどう合わせたらよいのかまったくわからなかった。

伴奏はあくまで歌に合わせる!これ基本!

歌を差し置いて主張してはいけないとずっと言われてきた。
だから当然歌を立てるために少々小さめに弾くのが当たり前。
そしてテンポも歌い手の歌いたいように合わせる。


すると、「ちょっと~伴奏が全然聞こえない!!」「歌いづらい!!」「こんなんじゃ歌えない!!!」
さんざん文句を言われ、ずいぶんいじめられました(おかま役者さん達にね、、、、(^_^;)
そしてえりさんに「役者はテンポが乱れるから、役者に合わせないできちんとりかちゃんがキープしてくれないと困るの!!!」と何度も怒られた。。。。。(ToT)
でも、歌い手を無視してテンポをとるなんて、、、、歌い手より大きな音で弾くなんて、、
だめーーーあたしにはできない!!!!!



そう、役者達は踊ったり感情的になったりして、通常と違うテンションにいるから大きめに伴奏を弾いてあげないと、自分の声や気持ちで伴奏が聞えないのだ、、、。静かなホールで歌だけに集中して歌ってるわけじゃないのだ。。。
それが理解できるまでにずいぶん時間がかかった。

踊りながら歌うとテンションが上がってるから走る、、、ほら、コンサートとかで手拍子してもらうと大抵お客さんって走るじゃない、、、それにつられないでたった一人でリズムをキープするのってすごく大変!!(~_~;;)=3、、、役者もお客さんも走ってるのに、、私だけがキープしても、客観的に聞くと、私だけが遅れてるか、わざと逆らってるようにしか聞こえないんだよね、、、、(T_T)


本当にどうしてよいかわからなくてずいぶん悩み苦しみました。。。


役者さんにとって歌いやすくて、でも雰囲気にのまれないよう、きちんと私が音楽をキープしていくにはどうしたらいいのかなって。。。。

それといわゆるポン出し、、音楽の出るタイミング、、消えるタイミング、、シーンに合わせたテンポや大きさ、弾き方、、、全部全部私一人にかかっちゃってるわけで、大げさに言うとそのシーンを生かすも殺すも私次第という責任重大なわけだ!

本当に毎日一生懸命稽古に出て、何度も何度も合わせてみたりして、でもうまくできなくて、悔しくて人知れず泣いたなぁ。。。。



もうこの一回きりでこの仕事は降りようって思っていたし、二度と来ないだろうと思っていたのに、なぜか次も声がかかった。。。「ぜひりかちゃんで!」と。。。。

冗談でしょ??と思ったけど、、、、「ぜひ、みんなりかちゃんでっていってるよ、」と言われた、、、、なんか不思議だけど、もう少し頑張ってみたくなって、またトライした。。。



そしてやっていくうちになんかいろいろなことがつかめてきたんだ。。


稽古にもずいぶん参加したから、もうセリフもすっかり頭に入ってたし、誰が走りやすいとか遅れやすいとか、声が大きいとか小さいとか、人によってどう合わせてあげるといいとか、、、そのうち、何日もある本番のその日の役者さんの体調やテンションまでが見えるようになってきたんだよね。。。
そうしたらいつのまにか、私、役者じゃないのに役者の気持ちがすごくわかるようになってきた。。。
伴奏していて、今、この役者さんとひとつになってるってすごく感じられるようになってきた。
これは音楽一筋じゃ絶対わからない感覚だと思う。

そういうとき、、、逆に私が「ここは走っちゃだめだよ、遅れちゃだめだよ、伴奏よく聴いてね!一緒に歌おうね!」って思う気持ちもちゃんと役者に伝わるんだよ。。。不思議だね、、、。
すごく素敵な感覚だよ。究極のアンサンブルだよ!


大事なことは 役者と一緒に呼吸をすること。。。。
それが一つになれるコツ。。。

でも、一緒にくずれてしまわないように、客観的な頭を残しておくこと。。。これちょとむつかしいね!(^_-)v



あれだけ文句を言っていたおかま役者さんたちもいつしか
「もうあたしりかちゃんの伴奏じゃなきゃ歌えないわ~~~!!」と言ってくれるようになった。
本当にうれしい言葉でした。

何度も何度もやめようと思いながら、なんとかみんなに信頼されるピアニストになれたことは、何事にも代えがたい喜びだったし、その後の私を創ってくれた大切な経験でした。

おそらく入りたての私は、クラシック出身者にありがちな融通のきかないカタブツだったと思うけど、長い目で優しく育ててくれた真弓さんや寛孝さんをはじめ役者のみなさん、そして厳しく育ててくれた大先輩えりさん、おかまさんたちに、心から感謝してるのです。
そんな思い出がいっぱい蘇って、すごーく懐かしく観ていました。





舞台の後は打ち上げに行って、久しぶりにみなさんともお話できてとても楽しかった~~。
今はもう打ち込みサウンドで華やかになっているけど、またあの頃の地味だけどホットな、ピアノ生演奏≪おっ、ぺれった≫やりたいですね~!なんて話しながら、、、、。



あ、、、もうあたし、、、あんなにピアノ弾けないかもなぁ~~~(^o^;


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*Comment

 

ご来場ありがとうございました。
舞台を見ながら、過去のことが走馬灯のように蘇ってきたのじゃないですか?
それとも舞台が退屈でちょっと眠くなったとか。
でも考えてみれば、初期のころのは出演者も10名ほどで、あの狭いジャンジャンで、グランドピアノをりかちゃんが弾いて、歌って踊っていたんだね。
それに比べれば、昨年なんかおっ、ぺれったは博品館でやるようになったし。
でもぼくは久しぶりに、正確に言えば16年ぶりにおっ、ぺれったに出て、初期のころのこじんまりした作り方のほうが、人間が描けていて好きだな(これは、みんなに秘密ね)。
あ、そうそう、きのう同じ新宿のスペース107で「劇団ムーンライト」を見てきました。もちろん音楽がりか先生だからです。最後のところが、ドボルザークの新世界交響曲の冒頭と酷似させて、線世界を予見させるなど、クラシック音楽がけっこうベースにあって、素敵でした。
やっぱり名作曲家ですね。
  • posted by 好田タクト 
  • URL 
  • 2008.10/25 02:28分 
  • [Edit]

うん。 

私も正直言うと昔のおっ、ぺれったが好きです。人間的でこだわりがみえて。。。でも華やかな方が一般受けするのかもしれないね。この先どうなっていくんでしょうね。

ムーンライトご来場ありがとうございました。もう作ったの相当前で、今回は最終チェックに行っていないので、あがりがどうなってるのか知らないのです。。ちょっと心配です。。。私は千秋楽に行きます。

新世界は名曲中の名曲だよね、大好きです (#^.^#)
  • posted by りか姫 
  • URL 
  • 2008.10/25 16:06分 
  • [Edit]

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プロフィール

りか姫

Author:りか姫
国立音楽大学卒業
作曲家/ボーカル講師/歌手/女優   

≪主な作品≫
らんま1/2・機動警察パトレイバー・あぁ女神さまっ!・JR東海・白樺リゾート池の平ホテル・NTT・グリコ幼児牛乳・前橋ケイリン他(歌・コーラス)
中森明菜・藤あやこ・水森かおり
椎名恵 楽曲提供 他 
舞台、教育番組等の音楽制作

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